人手不足の深刻化や従業員の高齢化が進む中、いかにして業務を効率化し、生産性を高めるかは全ての企業の共通課題です。
特に、毎月の勤怠管理や給与データ、経費精算などの「間接部門の定型業務」に時間を取られてはいませんか?「この作業、ボタンひとつで終わればいいのに……」という願いを叶える強力なツール、それがExcelに標準搭載されている「Power Query(パワークエリ)」です。
1. 理想的なIT活用と日本の現状
業務効率化のゴールは、各システム間をAPI(システム連携)**でつなぎ、データの受け渡しを自動化することです。しかし、日本の商慣習は独特で、全ての業務をパッケージソフトやAPIだけで完結させるのは難しいのが現実です。
そこで、「標準システムでできることはシステムに任せ、足りない部分だけを賢く補完する」という考え方が重要になります。その「補完」に最適なのがPower Queryです。
2. Power Queryとは?(メリットとコスト)
Power Queryは、Excel 2016以降に標準搭載されているデータ収集・加工ツールです。
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導入コストが実質ゼロ: Microsoft 365(Excel)を利用していれば、追加費用はかかりません。必要なのは「仕組みを構築する時間」だけです。
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「ノーコード」で自動化: 難しいプログラミング言語を覚える必要はありません。画面上のボタンを選んで「日本語で対話しながら手順を覚えさせていく」イメージで、処理の流れを構築できます。
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再現性の高さ: 一度手順を登録すれば、次からは新しいデータを入れて「更新ボタン」を押すだけで、複雑な加工が瞬時に完了します。
3.向いている人・できること
Power Queryは、以下のような考え方が得意な方には非常に向いています。
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「この作業を分解すると、まずAをして、次にBをして……」と手順を論理的に組み立てられる方
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ルーチンワークを自動化して、もっとクリエイティブな仕事に時間を使いたいと考えている方
うまく活用すれば、散らばったデータを集計して経営状況を可視化する「ダッシュボード」を作成することも可能です。
4.最初の一歩を踏み出してみませんか?
導入初期こそ操作に慣れるまでの学習時間は必要ですが、一度身につけてしまえば、これまで数時間かかっていた作業が数秒で終わるほどの破壊力を持っています。
「うちの業務でも使えるかな?」「どんなことから始めればいい?」と興味を持たれた方は、まずはインターネットで「パワー・クエリ 活用例」と検索してみてください。驚くほど多くの事例が見つかるはずです。
少子高齢化時代、限られた人員で成果を最大化するためには、ITツールという「道具」を使いこなす知恵が欠かせません。
事務作業の負担を減らし、人にしかできない「付加価値の高い業務」へシフトする。そんな組織づくりの第一歩として、Power Queryの活用を検討してみてはいかがでしょうか。
「弊所では、業務フローの整理や効率化についても、社労士・FPの視点からアドバイスを行っております。デジタル化に関するお悩みも、どうぞお気軽にご相談ください。」